DOB査定変更から見るVer1.3_EX2第一シーズン展望
まずは簡単に前シーズン総括。
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《狂神アレス》は判明当初から注目度の高いカードであった。
それを最も有効活用できるのは2ターン目までに横に5体を容易に並べられる珍獣系統、すなわち【猿】だったのである。
先行珍獣の動かし方
1T目
O(:3 )~O(:3 )~
2T目
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3T目
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これでゲームが終わります
— ちゃみ@のりはま (@chami171) April 23, 2015
気の抜けたおたまじゃくしが珍獣で、デカイよくわからないのがアレスらしい。
しかし対処できるカードが何もない場合、本当に先攻3Tで5点入る。防御禁止は永続なので、続く後攻3Tでも満足なブロッカーは用意しにくい。ましてやアレス連打の可能性もある。
とはいえ、そこは【珍獣】系統でも最も対処のしやすい【猿】。横に並んだ珍獣で点を取るデッキである。
従来の珍獣対策が全てクリーンヒットする上に《光鷹丸》《ユグドラシル》もいる。Tier1に帰ってきたのは間違いないが、1強とまでは行かないのが現状だ。
・I.N.A.イエローは【黄単コントロール】なのか?最終鬼畜バウンス天使・G
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もう1つ新デッキとして語らなければならないのは《大天使ガブリエル》をフィーチャーした黄単デッキだろう。
【スペリオルジャッジ】に始まり《三日天下》採用【黄単コントロール】など高いBPによる"受け"のデッキに定評のあったINA氏製作「INAイエロー」の最新作。
その実態は《ジャンプー》《大天使ガブリエル》に加えて《意気投合》《アンフェアタックス》まで導入されたテンポアドバンテージの塊。
《白夜刀のカンナ》スタートからバウンス連打に投合タックスが絡む先手での押し付けは最早"コントロール"デッキとは呼べないシロモノ。
おそらく【黄単メガバウンス】あたりが呼称としての終着点になるだろう。
《大天使ガブリエル》は「《戦神・毘沙門》の代わりに《人の業》を踏む」役割も持つ。バウンスをケアして手札を盤面に投げたところで毘沙門という択がちゃんとあるので詰みにくい。
投合タックスギミックは先手限定かと思われたが、《大天使ガブリエル》で"相手の手札が2枚増える"ので後手でも使えるようになってしまった。
《光鷹丸》も採用されており、《アンフェアタックス》と合わせて【珍獣】系にも抵抗できる。代わりに《エンジェルビルダー》の採用数が減っているが、こちらはミラーなどで活躍。
苦手とするのはこちらも《ユグドラシル》。固着が刺さる上、9000になったら《勇猛なる決起》程度しか対抗策がなく、毘沙門を強いられる。
また、序盤から手札を積極的に盤面に投げつけるアグロデッキもやや苦手。投合タックスが使いにくくなり、ガブリエル・毘沙門までに痛打を貰いやすい。
【赤ヒトミデーメーテール】【ニケバアル】【赤単トリガーロスト】などは典型か。【昆虫】だと《光鷹丸》が厳しい。
最も、この手のアグロデッキを凌ぐために《人身御供》を取る構築例があり、それに合わせて初期型に搭載されていた《ライブオンステージ》だけでなく《聖女の祈り》まで使うケースもある。
"やけに強いBデッキ"としての船出ではあったが、全国対戦での遭遇率はかなりのもの。Tier1と十分呼べるだろう。
この2つが新Verで勢いのあるデッキと言える。どちらにも《ユグドラシル》がクリティカルヒットするのが面白い。
また、今までトップを張り続けた【ハンデス】系統が【黄単メガバウンス】に不利で、【猿】相手でも先手を取られると厳しいことからやや勝率を落としている印象。
【侍】は未だに元気。これら2種とも互角以上に渡り合うが、先手後手の妙が勝敗を分かつ印象。
他にも【四聖獣】や《幽世のイザナミ》型【五右衛門ワンショット】などロマン重視のデッキも多数。
1.3_EX2は、久々に環境をガッツリ塗り替えたバージョンアップと言えるかもしれない。
とはいえ、このバージョンの"本番"は今日から。
気になる新カードの順位は?集計期間が4/29までなので1.3_EX2は実質7日間のカウント。
今季のランキングです。
101位:《狂神アレス》
新カード1位だが1ptスタート。おかしい、何かが間違っている・・・
【猿】の新フィニッシャー。【猿】以外にも赤ければ採用の余地がある。
後攻2T《エンジェルビルダー》すら無視する"狂魔神槍"の破壊力は必見。
種族:悪魔に注意。《風紀委員マコ》からサーチできるが"蠅魔王剣"へのアクセス確率が減ってしまう。
103位:《海底の楽園》
107位:《虹色のキャンバス》
110位:《ヴォジャノーイ》
118位:《キャプテン・キッド》
125位:《伝説の奇術師》
全て0pt→1pt。"CRスーパー海物語"新装開店。
【海洋】は《青海のドーリス》を唯一0pt帯に残して不死関連以外のほぼ全てのパーツが1pt。テンプレ通りにコイツら突っ込むと14pt。1pt維持の《ファンガスガール》を入れれば17pt。
ちなみに《スターフィッシュガール》《メガジョー》は1pt→2pt。またかよ。
《虹色のキャンバス》は初の1pt帯落ち。そりゃ【海洋】に勢いはないし、それ以外だと【盗賊】あたりしか使わないんだけど・・・
108位:《エリートシーフ》
2pt→1pt。
どこで使われたのかもわからないけどジャンプアップ。前回現代版【追い風突撃毘沙門】と【ジークブック】の話をしたけど、まさかね。
《狂神アレス》と《大天使ガブリエル》で環境のスピードが上がってしまったのでこういった悠長なカードは使いにくいかも。
109位:《プロメテウス》
0pt→1pt。
加護を無視できる《プロメテウス》は【侍】に強い・・・はずなんだけど、
それが1pt帯に落ちてきてるってのはやっぱり【ハンデス】が全体的にキツい立場にいるのだろう。
《狂神アレス》《大天使ガブリエル》がともに"非破壊除去"であり、得意のPIGシナジーが活かせないのが大きい。
129位:《朱雀》
133位:《ガンスネーク》
160位:《玄武》
195位:《バックアップメンバー》
全て4pt→1pt。
コイツら、バーうp関係なく4pt枠で使われてただけやな?
【四聖獣】については後述。
134位:《光鷹丸》
新カード2位は歩く《弱肉強食》。
圧倒的スピードを持ちながら【猿】が環境を制圧できない遠因。《狂神アレス》の1ターン前にコイツを着地させれば大怪我はしない。
厳密には《弱肉強食》と違って消滅なので、《ミイラくん》を完全処理できるのも大きい。もちろん《サラスヴァティー》《軍将ヘカテー》と言っためんどくさい系にも刺さる。
164位:《ユグドラシル》
新カード3位。青と毘沙門でしか処理できないレイトゲームの女神。
「2CP以下攻撃禁止」が【猿】を縛り、常時成長を続けるBPと固着が【黄単メガバウンス】の前に立ちはだかる。メタカードとしての注目度はかなり高い。
上2つの存在感が大きすぎて「戦闘勝利時CP+1」は忘れられがち。【黄緑】系統が毘沙門を呼ぶのに使える。
169位:《大天使ガブリエル》
新カード4位。ふざけた言動からクソみたいな効果。
・盤面のクリアリングが強いのでLv2《白夜刀のカンナ》を通しやすい
・2枚バウンスで相手のハンドを増やして《意気投合》《アンフェアタックス》
・被弾するとライフ1回復し自身が消滅、自ユニットが減るので《ライブオンステージ》
これだけのシナジーがオールインワン。【黄単メガバウンス】の各種コンボの中核を担うスーパーエース。
弱点は加護と固着。また、意図しないところで回復・消滅効果が暴発しやすいので注意。
新カードの1pt帯はここまで。
176位:《追い風》
2pt→1pt。
久々に1pt帯に戻ってきた元祖CPブーストスペル。《狂犬の採掘》の存在が大きい。
《死神のランプ》はやめろって!!
208位:《原初神ガイア》
1pt→2pt。
2pt帯はもしかしたら初?追加されたばかりの頃に1度あったかな?
赤の進化枠は《狂神アレス》参戦でますます枠争いが激化。《裁きのマーヤ》《絶望の天魔アザゼル》が相変わらず強いのも困りもの。
209位:《サラスヴァティー》
1pt→2pt。
《三日天下》型【黄単コントロール】はそれなりに使用者のいたTier2デッキだったがINA本人を追うように【黄単メガバウンス】に移行した形か。
呪縛のデメリットを消すキーカードであったコイツが《光鷹丸》で消えるのも厳しい。
238位:《青龍》
260位:《黄龍》
新カード5位&7位。
【四聖獣】は除去の薄いデッキ相手にはめっぽう強い。四聖獣ユニットが除去されずに《黄龍》連打モードまで入られると毘沙門以外での切り返しが困難になるので、《黄龍》着地前に取り巻きのイケメンをバシバシ倒せる構成にしておくのが望ましい。
ロマンだけを詰め込んだファンデッキかと思いきやそうでもない。"愛の奇跡"成功報告例も多数。今季もB以上にはなるだろう。
244位:《幽世のイザナミ》
新カード6位。これ以降はもうカウントしねーかんな。
発表当時にコイツの相方が《石川五右衛門》になることを予想できたのは何人いたのだろう。少なくともMoA会場で5個隣にいた"ドリームキャッチャー"GazeLLEはその日の晩飯でこのコンボの話しかしてなかったらしいけど。
ルートは2つ。「《ドリームキャッチャー》→《玉璽》→《石川五右衛門》→《幽世のイザナミ》」か、「《ドリームキャッチャー》→《石川五右衛門》→《浮遊術》→《幽世のイザナミ》」。5点以上を簡単に持っていく。7点になることも。
赤青、青黄タッチ五右衛門、赤黄タッチイザナミと構築パターンがあり、ここまで行き着くまでの耐え方が違う。一見《ワンダフルハンド》採用の普通のデッキと見分けがつかないので怪しいパーツが墓地に落ちてないかチェックしよう。
・・・だから《死神のランプ》はやめろって言ってんだろ!!
403位:《世界樹の恵み》
2pt→4pt。
いきなり衝撃的な幕開け。4pt帯は初。
しかし精霊種族は1.3_EX2で得たものが少なく、わずかに《緑湖のアイリス》(2pt)のみ。
アンチ進化精霊サイクルや《湖畔のアリエ》などが主なサーチ先になるだろう。
406位:《策略の装填》
過去に例を見ない、最強最悪の4ptカード。
少なくとも1ドローがほぼ補償されているので《暗黒街の武器商人》(2pt安定)クラス。CP増はねえんだけど。
しかしここから2ドローへの派生のしやすさが桁違い。珍獣系全て、カンナ・カイムの魔導師、ベルゼブブの悪魔、青系にバアルとマーヤが絡む不死、天龍のレイア擁する戦士、毘沙門の神。このあたりは狙い目。侍ですら今は《光鷹丸》という汎用カードがある。
腐らない0CP2ドローが4ptにいるのは危険極まりない。《生誕祭》は腐るからね。格が違う。
ほぼ全てのデッキに入り得るドローソース。全デッキB到達可能という悪夢が見える。
453位:《愛犬の採掘》
これも大概なんだよなあ・・・
サーチ先は赤で《蠅魔王ベルゼブブ》《暴虐のネビロス》《総督者ネビロス》。
黄色は《ジャンプー》《エンジェルビルダー》《スペリオルドラゴン》。
青は《大魔導士リーナ》《ロキ》。OC能力持ちだ。
緑が《獅子王》《ユグドラシル》。今《ユグドラシル》はアツい。
色で見なくとも四聖獣+《黄龍》一括サーチとか、《石川五右衛門》+《幽世のイザナミ》一括サーチとか。《世界樹の恵み》で騒いでる場合じゃねえ!
順位確認するのもめんどくさい状況になったので、4ptユニットは色別で一斉に。
《ダーティークロウ》
《ONI番長》
《ラッシュ・ビートル》
《アサルトガール》
《勇士ダルタニャン》
《春忍の桃花》
《執行官アーテー》
赤4ptユニット。
おそらく《春忍の桃花》圧勝。進化の土台にしやすい1コストというのが大きい。Sの【ニケバアル】とかやったときに《クマゴロウ》のありがたさは身に染みる。
ちなみに《春忍の桃花》が手札に3枚揃ったらOCさせないで順番に1枚ずつ出すと2点取れる。
ピン採用なら走れる《執行官アーテー》でいいんじゃない?
《キラーヴィーナス》
《月夜のオデット》
《ポメ錦》
《アークウイング》
《ロイヤルソルジャー》
《片翼のエルフィード》
黄色4pt。"いつもの"って感じの面々に紛れ込んだ《ロイヤルソルジャー》の存在感が凄まじい。
この4pt集団、各色見渡しても戦士が多い。《三日天下》と合わせてBPだけでクソゲーするSデッキが出現するのは間違いないだろう。
使える見込みがないので上の一覧に載せてませんが、全ユニット中最下位は《ヴァイオレット》だそうです。
《ケルピー》
《エリゴール》
《キャタピワラシ》
《イエティ》
《マーメイド》
《ドラゴンゾンビ》
《シザードール》
《ファフニール》
《フジツボ三姉弟》
《幽冥のイカロス》
《アクアランサー》
《ゴーストフェンサー》
《磯風三式》
オールスター勢揃い、驚異の大軍青4pt。
いつもならCP/BPのバランスで採用ユニットを決めるところだが2CP帯の定番が《イエティ》から《アクアランサー》に変わりそうだ。
興味深いのは《磯風三式》。《氷刀の侍》と違い【侍】に普通に採用できるスペック。高DOB化の波に乗り遅れないために使うことがあるかもしれない。
あ、進化ユニットは《紫電龍》圧勝でーす。
《ハントレス》
《ローグソルジャー》
《アステロイドガール》
《ブッシュファイター》
《ゴリデス》
《ピヨベビー》
《義勇馬エニフ》
緑4pt。いつもなら「《ローグソルジャー》圧勝」で終わらせるところ。
2CPスペック枠が《ハントレス》《アステロイドガール》から《ゴリデス》に変わりそう。
半分除去として扱える《ピヨベビー》が密かな注目株。
615位:《精神統一》
616位:《強さの代償》
《台風の目》《データブレイク》《無限ループ》の3強がついに敗れた。
これはこれでニュースっぽいので今回のオチに使います。
「《暴虐のネビロス》《封印の壺》4ptシーズン」や、「1.3初頭《はにわ》《朱雀》《白虎》4ptシーズン」をも超えかねない最強にして最凶の2週間。
DOBが減りそうなのは【猿】だけ。【黄単メガバウンス】がB維持余裕なのでまずはここがトップメタか。
そもそも汎用ドロートリガーに4ptが多くSデッキ誕生を予感させる。ゴールデンウィークをCOJで浪費しろという運営からのメッセージか。