COJ阪神支部

旧「COJ山梨支部」。なお、中の人は巨カスの模様。

Ver2.1_EX新カードレビュー ~1つの時代の終わり~

 

1. 生放送の感想

 

 関西予選・北海道予選ともに遺影での参戦となったむっくの生存確認ができない。

 九州予選も遺影のままなのだろうか・・・

 

2. ジョーカーパラメータ調整

 

・《スターインパクト》

 

 手札に戻す→デッキに戻す。

 事実上の《無明滅殺》に。ようやく「重い分強力な《ギルティブレイク》」と言えるぐらいにはなった。それでもゲージ消費中が悪印象。

 

・《エイミングクラッシュ》

 

 効果追加:対象の基本BPを-2000。ゲージ消費中→小。

 勝てない戦闘が勝てるようになったかも。貫通が大量に入るデッキで試してみては。

 

 

・《明天凶殺》

 

 ゲージ消費:大→特大。

 特大ってまずどのぐらいなんだ。アレか。100%か。

 全体方針である「ゲームスピードの低下」に対して、明天絡みのコントロールデッキが強くなりすぎるのを避けるための調整だろう。間接的に《グレイブガーディアン》なども弱くなっている。【ブリギッドハンデス】懲罰調整だが、一部の【黄単】にも被害あり。

 

・《ヘレティックスカー》

 

 ゲージ消費:大→特大。

 こちらは単純に「ゲームスピードの低下」が目的。「《ハーピー》→《花の高原》→《ヘレティックスカー》」みたいなのを抑えようってこと。Ver2.0初頭とか、もっと早い時期にこそ必要だった気がしないでもない。

 

・《インサイトストライフ》

 

 効果追加:対象の基本BPを+2000。

 「単純な点数増強」という面では《ブレイブシールド》の方が優秀という結論が出ているので、上がった基本BPとスピードムーブを活かせるユニットをまずは探そう。近年《全身凶器》との組み合わせが注目されている《テューポーン》あたりでどうだろうか。

 

・《サイレンスビロウ》

 

 基本BP:-3000→-2000。

 

 ・・・あの、これ、何かしました?

 極希に【紫単】で見る程度で、ほとんど上位帯では見ることのないジョーカー。《魔天ルシファー》と合わせて雑なフィニッシュに使われるのが多いが、そもそもルシファーにも下方修正が入った。

 まさか下位帯でも「ゴネ得」なんじゃないだろうなこのゲーム。まあ《ソウルエクスキューション》あるんでどうでもいいっすね。

 

・《ボルカニックディザスター》

 

 CP3→2。

 ・・・全体7000で場を流してから《魔天ルシファー》で走れるじょん!!!!!

 もともと面白いムーブはできそうなジョーカーなので期待大。

 

 

3. カードパラメータ調整

 

・《狂神アレス》

 

 攻撃時効果:敵味方1体を指定してそれぞれに5000ダメージ→敵1体のみに5000ダメージ。

 言うほど有り難くない調整。《夜魔女王リリス》《魔軍総帥アスタロト》と比較して中途半端な立ち位置なのは変わらず。

 

・《大天使ウリエル

 

 CP4→3、攻撃時効果ダメージ量:相手手札×2000→相手手札×1500。

 軽量化も合わさり、序盤であればあるほど強力なカードに。火力が下がったとはいえ6000~7500は期待できるだろう。《夜魔女王リリス》に対して純粋な火力は上回りそうだが枠を奪うには至らないか。

 

・《鳳凰

 

 CP3→6、BP3/5/7→5/7/9

 【赤単】系統への懲罰調整その1。過去に例を見ない大幅CP増。

 6CP5/7/9スピードムーブは効果が腐るリスクを考えたら到底デッキに入れられるものではない。「《ミューズ》を破壊してスピードムーブ」という本来の挙動が実現できるとしても、出せる頃には他のユニットが並んでいることだろう。「赤に対して秩序の盾」を簡単には許さないのがこのカードの面白さだったし、だからこそ王の治癒力の《獅子王》や大型加護などにもスポットが当たったのだが、Ver2.1_EX環境では《ミューズ》安定となる。そんな形のタイムリープは望んではいない。

 

・《魔炎の決意》

 

 BP変動量:+2000→+3000。

 だいたい《威圧》になったらしいっすよ。悪魔種族マシマシのデッキが推されてるみたいなんで8ptなら。というか悪魔がいないと《レリックレイダー》の下位互換すぎて・・・

 

・《勝負どころ》

 

 使用条件追加:「対戦相手よりもライフが少ないとき」のみ発動可能。

 "ここで決めれば逆転!"のシーンでないと使えない。コイツ今までサヨナラホームランだけじゃなくて普通にクローザーやってたからな。イチローっぽいイラストから実質上原浩治ってのは聞いてねえ。

 ライフコスト自体はなくなってないので、ライフが2になればもはや使われることはない。不意の突然死は相変わらず起こりそうだが・・・

 

・《ウイルス・焔》(《火精フレイミー》)

 

 ダメージ量:2000→1000。

 【赤単】系統への懲罰調整その2。《ミューズ》を落とすのにユニットを5回も出さないといけない。

 これも秩序の盾のルールを逆利用した「【赤単】の秩序の盾対策」だったが、《鳳凰》ともども無事死亡。えっ、マジで《ミューズ》どうすんの・・・?5億年ぶりに《狂神アレス》でも出します・・・?

 

 

・《大天使ガブリエル》

 

 加護追加。

 まあ殴れば消えるんでねコイツ。なので「ライフを回復する効果が使いやすくなった」ぐらいの認識。問題は出てきたガブリエルが殴ってこないで守りに回ってきたパターンかも。

 

・《ジェスタークロー》

 

 トリガーバウンス:ランダム1枚→選択1枚。

 偉くなったねえ。《現世のイザナギ》と合わせてちょうど7CPなので《繁栄の対価》とか避けるのに使える。8pt常連だが、残念ながら今季は4pt。

 

・《雷神トール》

 

 効果追加:効果による行動権回復時にBP+2000。

 黄色1CPで自壊する《マジョルカ》とのコンボが発見されて今密かにアツい。巨人種族プッシュの波にも乗れそう。

 

・《ギザンティス》

 

 4/5/6→5/6/7。

 ・・・《カイム》じゃん!!

 今《カイム》が強いのかと言われると怪しいという罠。勢い余って6/6/6なら最強だったが。

 

・《創造神機ブラフマー

 

 3CPユニット蘇生タイミング:自ターン開始時→相手ターン終了時。

 要するに「蘇生したユニットがそのまま攻撃できます」ってこと。《鍛冶神の業物》下方修正の逆。ただ《冥界神オシリス》出してる方がガッツリ強そうなのがアレ。

 

・《ONI総長》

 6/5/4→4/5/6。
 サイクル中コイツだけハンド・アドバンテージを直接稼いでいたので残念ながら当然の結末。総長自身のフィジカルに期待した立ち回りができなくなるので《聖少女ブリギッド》との相性がかなり悪くなるが、《滅王アレキサンダー》とのコンビプレイは未だ現役。

 

・《天然魔道士ミーナ》

 効果追加:破壊された時に捨札1枚消滅。

・《ドラゴンブリザード

 CP5→6、7/8/9→8/9/10、効果変更:攻撃&ブロック&被破壊時に捨札3枚消滅。

・《レヴィアタン

 BP5/6/7→6/7/8、効果変更:攻撃&ブロック&被破壊時に捨札2枚消滅。

 

 あの、こいつら、何かしました・・・?

 《邪龍アポピス》特化デッキは鮮烈なデビューこそ果たしたがメタゲーム的に地位が良かったとは言えず、市民権を得られずに消えていった。

 今回のテーマである「ゲームスピードの低下」によって他のデッキが軒並み打撃を受けた環境においては《邪龍アポピス》デッキが強すぎるという判断かもしれないが、だからと言って修正後の【赤単】(というか《夜魔女王リリス》+《太陽神ラー》)や【黄単】に勝てるのかというと怪しい立ち位置ではなかろうか。

 運営がテストプレイを結構な回数しているのは既に(いつぞやの《ライトニングドラゴン》絡みのお漏らしによって)知れていることなので、その決定は尊重する。だが、《邪龍アポピス》があのタイミングで何のために生まれてきたのか僕にはもうわからない。

 

・《地剣の土方》

 

 蘇生対象:2CP以下の侍→3CP以下の侍。

 もう生まれた時からjoshaの象徴みたいなカードだったけどここに来てとんでもない強化をしてくれたものだ。

 効果対象に《心眼のナギ》が入ったこと、これに尽きる。特殊召喚ではサーチ効果こそ使えないが不屈付与とBP強化は残る。他にも《闇法師弁慶》《磯風参式》《不知火玖式》《光鷹丸》はそれなり。

 

・《犬神》

 

 5/6/7→6/7/8。

 初手担当になりがちなので《夜魔女王リリス》圏外に行けたのは大きい。コイツも8ptになりそうでならないんですよねえ。

 

・《キャットレイ》

 

 効果発動条件緩和:獣3体以上→獣2体以上。

 コイツだけじゃなくてこのシリーズ全部緩和したら?ダメか。

 

・《軍神アテナ》

 

 不屈が自身だけでなく英雄全員に。

 そもそも英雄種族が相当地味。《ランスロット》ぐらいか。そもそも何回上方食らってんだお前。

 実は最大の強化ポイントは《鳳凰》の下方修正。

 

・《パンドラ》

 

 自ターン開始時:基本BP-3000→-2000。

 維持できるターン数が増えた。これにより相手への弱体化の回数も増えたことになるが、CP増加のタイミングも遅くなることに。

 実は最大の強化ポイントは《鳳凰》の下方s(ry

 

・《聖少女ブリギッド》

 

 「2CP以上」に効果適用ユニットを縮小。

 【ブリギッドハンデス】懲罰調整その2。《サイクロプス》と組めなくなった。

 単純な下方修正ではないのが面白いところ。これにより《ブロックナイト》他1CPサーチャーが自害しなくなったので、進化ユニットとも組ませやすくなった。トップデッキを凹ませつつ、カードそのものの可能性を狭めない良調整。

 

・《フンババ

 

 基本BP上昇効果:+1000→+2000。

 

 抜本的な構造が弱いままなのでダメ。

 

・《ムーンリターナーかぐや》

 

 効果発動条件:ゲージ2以下→1以下。

 紫系全般に大打撃。かぐやだけでゲージ3に到達できない。普通の紫デッキよりも【イシス珍獣】(旧【血染め珍獣】)への影響が大きい。

 「ゲージ3到達させるのにかなりの手間が必要」だと言うのなら他の手段を使うよね、という話。今後は《彼岸のメイカ》《ネフティス》の後塵を拝する形に。

 

・《竜魔人ドラゴニュート》

 

 ターン終了時基本BP上昇効果:ゲージ2以上→無条件。

 3からぶっぱなしても存在感を示せるよ、という話。《ネフティス》のための紫進化ユニット強化その1。

 

・《魔天ルシファー》

 

 攻撃時BP上昇:ゲージ×2000→ゲージ×1000。

 

 本気でゲームスピードを遅くしたいのならここは絶対に弄るしかない。だが、その内情は『「睨み合いから5点取る能力」を削って「更地から7点取る能力」を放置する』ことなので、運営から僕らプレイヤーへの全体的なメッセージは「しっかり守ってね」ということになる。「しっかり除去してね」ではないわけだ。

 思えば今まで、《魔天ルシファー》前提で刷られたカードが余りにも多かった。"ルシファーを止められる"ことが存在意義のようなトリガーやインターセプトだったり、"ルシファーが許されているならこれも大丈夫だろう"という各色のパワーカードであったり。そこからルシファーそのものを取り除いて、COJがどういう形に変わるのかはテストプレイを繰り返した運営しか知らない。

 Ver2.0_EX1以降際限なく加速したゲームスピード。《魔天ルシファー》に縛られ続けた約1年。時代を背負った明星が、ようやく翳る。

 

・《ニードルレイン》

 

 3000ダメージ→2000ダメージ。

 これも致命的。《アフロディーテ》が2発で落ちないし、そもそも《タイニードラコ》とのコンボが崩れている。一応《豊穣神イシス》が1発耐えるようになるが、"紫の全体除去能力が激減する"ことで加護盛りの並べるデッキが増えそう。《アフロディーテ》を落とすにはもはや《竜魔人ドラゴニュート》などでゲージを吐かないとどうしようもない。

 

・《軍姫エリス》

 

 CP6→5。

 《ネフティス》用進化ユニット強化キャンペーンその2。エリスでないとダメなシーンが極端に少ないので結局優先度は低そう。

 

・《混沌神カオス》

 

 CIP全体火力:ゲージ5消費して8000ダメージ→ゲージを全て消費して(消費量×2000)ダメージ

 

 新環境紫を1人で背負うパワーカード。ゲージ回収すら難しくなった新環境で3消費全体6000、4消費全体8000はありがたい。

 カオスに限った話ではないが、進化ユニットでゲージを消費した後に再度貯めるのもまた大変なのが新環境紫。今後バウンス効果を見ることはあるのだろうか。

 

・《月桂の酒呑童子

 

 3/4/5→4/5/6。

 +2000されると6000なんですけどね。まあだいたいインターセプトドローになるでしょう。基本構造が弱くて未来のないパターン。

 

・《ダーク・ホーロー》

 

 4/5/6→3/4/5、効果追加:被破壊時魔道士ユニットをサーチ。

 ・・・紫2CPはゲージに関与してくれ。

 

・《勇猛なる決起》

 

 +3000→+4000。

 何を意識して強化したのか全く不明。《勇者の精神》が流行っているのは単純にDOBの問題であって性能面の話ではありません。

 

 

4. 新カードレビュー

 

 だいたいいつもの5点満点。

 

赤:全体火力の重要性を説くラインナップ。威力が十分かはさておき。

 

・《グリードドラゴン》 2

 

 似たようなパッケージの《宇宙海賊ジャ・アーク》が泣かず飛ばずなのが評価を下げるポイント。貫通でどこまでやれるか。

 

・《炎将アンドラス》 2

 

 ただデカイだけじゃゲームには勝てない。《テューポーン》に惨敗しそう。

 

・《戦線のヘカテー》 3

 

 とりあえず1CPなのでDOBをチェックしておくと吉。性能面ではだいたい《裁きのマーヤ》でOKなやつで、むしろ併用して【珍獣】だけ殺すみたいなのがありがちな採用理由。

 

・《舞踏のエイラ》 4

 

 全体4000(+単体2000)はほぼ確実に盤面が半壊するのでたいていの場合ライフ1点ダメージを選ぶことになりそう。「ユニットがいないと4000ダメージを選べない」のは覚えておきたい仕様。CPの残った状態で適当なブロックをして場を空けてしまうと”実質二天流”されて2点飛ぶハメになる。

 

・《魔界王子アモン》 4.5

 

 ここまで来ると「サーチがブレる」なんて小さいこと言わずに悪魔多めでデッキを組みたい。出したアモンを全体火力の計算式に含めるので火力は思ったよりも高く、3体6000で《アフロディーテ》、4体8000で《エンジェルビルダー》《ライトニングドラゴン》《パイモン》《現世のイザナギ》までは射程圏内。対赤・紫のような更地を取り合うゲーム展開では活躍できないが【黄単】【武身】あたりに強く出れるようになるので、今回のエリア最強決定戦のような「デッキ変更が可能なレギュレーションの大会」で真価を発揮する。

 目玉の全体火力モード以外にも、全盛期《絶望の天魔アザゼル》を彷彿とさせる2枚割りに《夜魔女王リリス》以降数を増やし続けるトリガー直挿し効果などまさに”全部乗せ”。使う局面は選ぶが、持っておいて損はしなそうなSR。

 

・《漢の憩い場》 1

 

 コンバットトリックにならない上条件もシビア。

 

・《緊急措置》 1.5

 

 赤で2CP&手札残しは無理がある。

 

・《アシッドストーム》 2

 

 ほぼ《夜魔女王リリス》からの直挿しのみ。そうでないと損。

 

 

黄色:ついにカードのプレイそのものを制限し始めた。エラッタの打撃がない上新SRが強力な、このバージョンの目玉。

 

・《ピヨビルダー》 3.5

 

 ふざけているにも程があるデザインだが、性能はガチ。【黄単】【巨人】における先攻1T担当候補である。

 サーチ先に《エンジェルビルダー》を含むというのがこのカードの強さのほぼ全てと言ってもいい。【黄単】では巨人種族を絞って半確定サーチのように使えるだろう。一方【巨人】では必然的にサーチがブレることになるが、そもそも手札の減らない巨人ユニットが極めて貴重。別途《エンジェルビルダー》をマリガンできるのならこれほど心強い存在もいない。

 近年の赤が選択除去に特化しつつあるので、《エンジェルビルダー》自体は再評価の流れ。仮想敵次第では《光明神アポロン》よりも優先されることすらある。《ピヨビルダー》の採用率もそこに依存することになるだろう。

 

・《人参畑のミミ》 2.5

 

 効果込みで自身のBPが6000なので結構面倒なヤツ。加護でも効果破壊耐性でも面倒なことには変わりなく、特に対青で強い。

 除去耐性を投げれるのが強みだが、この手の方向性はだいたい《マジョルカ》でいいのがなんとも。

 

・《ファラオ》 2

 

 名前に反して余りにも惰弱なフィジカル。Ver2.1~2.1EXってエジプト推しだよね?これは不敬でしょ。

 《世界創世》潰しが主な仕事。相手ターンに晒してしまうと大抵生きて帰ってこれないし、これを《マジョルカ》《アフロディーテ》で介護するのも考えもの。

 

・《銀弾のエクソシスト》 3

 

 珍獣を思いっきり横並べして《両成敗》感覚で遊ぶのが楽しいようなそうでないような。【トリガーコントロール】にも入りそう。独自の立ち位置は獲得できるはず。

 

・《光翼神ホルス》 4.5

 

 これもかなりの“全部乗せ”。効果が発動する時系列順に見ていこう。

 まず場に出すと、「即時に攻撃する」。これは普通のユニットのCIP効果のタイミングで攻撃しているに等しく、《ミューズ》による攻撃禁止付与効果や自身のOC効果よりも速い。このため《ミューズ》に阻害されることなくスピードムーブ・次元干渉で攻撃できるのだが、ここでうっかり2CP以下のユニットにブロックで殺されるとこれより後の効果を使えないので一概にメリットというわけでもない。自身のCIP効果という扱いだが、おそらく攻撃時に発動できるトリガー・インターセプトは使える気がする(要検証)ので《幻想の里》あたりで守れそうな気がしなくもない。

 オーバークロック効果は相手だけの《両成敗》。消滅になった《角端》とも言える。手札からオーバークロックで場に出した場合”即時攻撃”効果によって行動権がなくなっているので、オーバークロックの基本仕様により行動権が回復してなんともう1回殴れる“実質二天流”。

 最後に相手ターンで活きる常時能力。6CP以上というと《原初神ガイア》、(《星天女アンドロメダ》→)《創生竜ティアマト》、《天空神機ゼウス》、《聖剣・エクスカリバー》、《混沌神カオス》、《転生・毘沙門》など青以外のほぼ全てのリセットボタンが該当するので、《ライトニングドラゴン》などの大型加護と組むと強固な布陣を作れる。《アルラウネ》でも面白いだろう。

 総じて、既存の常識が通用しない化け物。コイツを止めるために2CP5000オーバーを取りたくもなるが《天帝インドラ》が同色に控えるのが困りもの。

 

・《聖なる宝具》 1

 

 うわあ、相手ターン2CP残し。しかも効果が微妙。

 

・《黄金色の世界》 3

 

 相手ユニットを換算に入れていいらしいので、《司令官テイアー》でかなり水増しができる。最悪《エンシェントドラゴン》でもいいわけで。加護+次元干渉は攻守両面に役立つので、発動できれば結構強いのでは。

 

・《雷光纏いし炎の竜》 3.5

 

 大絶賛稼働中、《氷纏いし大地の巨人》のシリーズ最新作。

 《ジャンプー》に《レイニーフレイム》がついて縦にも横にも強い。《賢蛇オピュクス》のフル稼働がイメージとして近い。【赤黄】はその昔から腕自慢に愛されるカラーリング。新たな時代を築けるか。

 

青:強力無比の新機軸「レベルを+2する」。今までの主力級と難なく融合できる。

 

・《フジツボの父》 2

 

 機械を2ドローして戦局を変えられるのか。捨札を増やした先に待つゾンビ軍団が今どうなっているのか。うーん、半年前に出ていれば。もう半年待ってみるのもいいかも。

 

・《魔導教師レイナ》 3

 

 効果を使うのならそれなりの戦果が欲しいところ。相手に《軍神アテナ》《万物神アトゥム》《パイモン》がいると全滅なのでここが狙い目。自作自演するには《冥裁者ラダマンティス》のオーバークロックが必要。《卑弥呼》が生きてたらワンチャンあったのに・・・

 

・《傀儡士エド》 4.5

 

 レアリティに反してかなりの可能性を持った傑物。

 まず、コイツは単純に4CP8000のスピードムーブとして使える。《聖少女ブリギッド》→《サイクロプス》ルートが消滅した今、BP8000はかなり硬い。後攻1Tにぶっ叩く想定なら、単騎なので《夜魔女王リリス》→《太陽神ラー》すら耐えてしまう。しかも極めて面倒な常時効果があるので、あまり残したくもない。

 その極めて面倒な「味方ランダム1体のレベルを+2する」効果だが、既にレベル3になっているユニットには当たらない仕様なので撤退を駆使すればある程度対象をコントロールできる。オーバークロックの基本仕様から、実質的には行動権回復効果としても使える。自身も効果対象に含むが既に3になってしまっているケースが多いはずだ。更に言えば効果対象が青ユニットに限定されていないので、《プロメテウス》だろうが《破壊少女シヴァ》だろうが《光翼神ホルス》だろうがオーバークロック可能。8000BPにモノを言わせて場にさえ残してしまえば最序盤から無茶苦茶な展開を引き起こせる。《デーメーテール》と組ませても面白いだろう。

 少し構築を弄って魔道士種族に寄せれば《魔法少女マジカルなっくる》めいたムーブも可能。この場合もターン終了時にレベル+2効果が出るので、《光明神アポロン》よりも下手したら盤面が硬くなる。蘇生対象だが、《アフロディーテ》《アルシエル》は相性が悪いのでやめておこう。使うなら《見習い魔道士ミーナ》《白夜刀のカンナ》あたりになる。

 やってることは完全にめちゃくちゃなのだが、ほぼ全てのレベル3対策に引っかかる。「8000スピムで走ろうとしたら封札シリーズで頓死」、はよく見る光景になるだろう。タッチ採用されることの多い《英霊王ギルガメッシュ》に沈黙ではなく全滅させられるし、相手のデッキに《幽世のイザナミ》なんて入っていようものならもう出さないほうがいい。

 

 ・《書神トト》 3.5

 

 沈黙破壊効果が本質なので、《英霊王ギルガメッシュ》《闇神・ツクヨミ》などとの併用が大前提。全体沈黙後の純粋なBP戦が大きく有利になるだろう。

 消滅領域から捨札に戻す効果でゾンビの運用をサポートしたいのかもしれないが、増えた消費量に供給が追いついていない印象。2倍ぐらい供給量を増やしてやっとではなかろうか。

 

・《冥界神オシリス》 4.5

 

 即効性と柔軟性を併せ持った名作。

 特殊召還したユニットのレベルを+2するので、とりあえず「《ミューズ》を無視できるスピードムーブ」として使える。蘇生対象は青ユニットにこそ限定されるが、ユニット破壊の《ロキ》、トリガー破壊の《闇天使ネフィリア》、選択回収(+攻撃時ユニット破壊)の《大魔道士リーナ》あたりは特殊召還しない場合でも戦力になる。採用ユニットの兼ね合いから《傀儡士エド》との併用が多くなるだろう。

 見慣れない単語「デスカウンター」だが、ウイルスの寿命と同じ類の効果であることが判明している。となると、これはおそらく沈黙では防げない(要検証)。呼び出したユニットに攻撃を任せつつ、自身で嫌らしい防御が可能。コストに見合った働きは十分できるだろう。

 

・《二面性》 2

 

 不死で《人柱のシズク》狙いか、獣で《モロク》狙いか。天使の《聖天使ニケ》ルートはもっと別のがありそう。侍に関してはイラストの人がなんとかしてくれると思います。

 

・《虚無の現身》 2.5

 

 どうせなら4体で使おう。3体以下では手札交換にしかならない。《ONI総長》でウイルス出すのは正解。

 【イシス珍獣】めいたデッキで4体を7発キメれば勝ちでは・・・?

 

・《リグレットソウル》 2

 

 発動条件は面倒だが0CPでのユニット破壊。イラストの人が場に出ていると手札消費をなかったことにできてハッピー。

 リグレット(Regret)は「後悔」の意。ああ、そういう・・・

 

緑:苦節4年弱。【戦士】デッキ、ついに成立。

 

・《凛音のシャンテ》 3

 

 要するに《大自然の仲間達》なのでその手のデッキには入りそうだが、《魔法少女マジカルなっくる》→《アフロディーテ》と併用できないのが難点。

 

・《魔宮のアクエリアス》 2.5

 

 2CP5000か4CP5000+2ドローかを選べる。《ハウリング》してもしなくてもいい・・・と書くと途端に弱そう。《アルラウネ》のCP減少よりも先に2ドローするかしないかを選べるので、使うならまずはここから。

 

・《哀音ヘイムダル》 3

 

 対赤・紫の新しい形。だが《鳳凰》死去により秩序の盾安定だったり。

 《聖少女ブリギッド》をほぼ確実に押さえ込めるので、実はそっちへのキラーカードかも。

 

・《日輪刀のハヅキ》 4

 

 待望の戦士サーチャー。しかもなぜか投げ秩序付き。最低でも自分に秩序の盾。赤でできる秩序の盾対策が軒並み死んだ現状でこの効果はエグい。1個下と合わせて戦士デッキの核になるカード。

 

・《星輝神ヌト》 4

 

 《魔天ルシファー》再来・・・?と思いきや自分は殴れないし走れる何かを特殊召喚するわけでもない。

 ここから《日輪刀のハヅキ》につながって行くと大抵ロクでもないことになる。走るユニットがレベル2だと攻撃成功時にもうワンチャンスあるのでやはり重ねるためのサーチャーがキモ。

 ロマン派の貴方は《鍛冶神の業物》から捻り出すのも一興。CPをフルに使ってスピードムーブできる。

 走るための場を開けるのが苦手な種族ではあるが、ようやく満足の行くフィニッシャーをゲット。黎明期から数だけは多かった戦士種族、長い冬を抜ける。

 

・《ブービートラップ》 2

 

 《勝負どころ》《魔天ルシファー》対策にはなりそう。

 

・《野生のカン》 2

 

 ここまでやって何を育てるのか。加護は選べないぞ。

 

・《人造細菌》 1.5

 

 《アイヴィーバインド》でよくない?

 

紫:収穫の無さは目を覆うほど。ついに失速。

 

・《快活のフェリア》 2

 

 攻撃したが最後ゲージ-2ってお前は何を言っているんだ。小型《魔天ルシファー》としての機能を持たせたかったのかもしれないが、余りにも効率が悪すぎる。

 

・《デスワーム》 2

 

 《魔天ルシファー》の特殊召喚からコイツが湧いてきたら祭りのようなそうでないような。手札から出すんだったら《ヴィキッドヴィーナス》でOKなのが哀愁を誘う。

 

・《秘剣の般若》 3

 

 重い分火力の上がった《パープルバニー》。4000ダメージは欲しいところだ。悪くない性能の侍なので《紫鷹丸》のDOBが高い時に併用したい。

 

・《ランブルアリゲーター》 1.5

 

 このコンセプトで行くなら半端な除去耐性よりも不屈が欲しいところ。既存の紫カードの大半を諦めないといけないので、専用デッキにしてしまうと弱そう。

 

・《ネフティス》 4

 

 ゲージ増やす系2CPユニットの新作。《ムーンリターナーかぐや》亡き今、《彼岸のメイカ》がちょっとリードしているこの業界で少なくとも2番手には入れそうな実力者。

 CIPでまず1つだが、もう1回増えるタイミングが「被破壊または被消滅」とかなり緩い。《天帝インドラ》にも《豊穣神イシス》にもしっかり対応、そして写真撮って帰る。

 進化ユニットドローを活かすべく紫の進化ユニットが強化されたが別に紫以外でも引ける。【黄紫】のカラーリングはそれなりに実績があるぞ。

 

・《海賊王女シャーロッテ》 3.5

 

 SRにしては余りにも渋いカード。一応3CP6000でCIP紫ゲージ+1だが、正直これだけでは《狂鬼イフリート》と大差がない。となると紫ゲージ-3のジョーカーゲージ奪取効果が本命な訳だが、ジョーカーを使えば紫ゲージが回復できるのかというとそうでもない、というジレンマを抱える。ダブルジョーカー制移行のタイミングでジョーカーゲージ絡みのカードは随分大人しくなったが、差し引き40%なんてヤツはVer1.xにもいなかった。だが、現状でこのコストに見合っているかというと謎。

 《ムーンリターナーかぐや》が存命なら大暴れしただろうに。

 

 

・《騎士団の誇り》 1

 

 どう考えても「あなたはカードを1枚引く」を書き忘れている。それかCP0。

 

・《ヴィランズ・オンスロート》 2

 

 今度はこれで《タイニードラコ》を割れと?《ニードルレイン》は加護を倒すから強かったんすよ・・・

 まあだいたい《ホーミングバレット》でいいのでは。「あなたはカードを1枚引く」って書いてないしね。

 

・《紫黒の追跡者》 2

 

 《インペリアルソード》《おおきくなるよ!》強いっすなー。ゲージ消費ありでこの2つに惨敗するってどういうことだよキバヤシィ!走らして強いユニットも大していねえじゃねえか!!

 

・《混沌の翼》 3

 

 混色推奨カード。イラスト天使っぽいしまずは黄色からどうでしょう。0CPで1枚引いて1CP得するのでどことなく《ナイトガーデン》の匂いもしますがデッキの残りに注意しないと空振って悲惨な事に。

 

無色:SR無し。まあ最近よくないことしか起こってないし、いいかな・・・

 

・《道連れ》 2

 

 普通にやるとアド損なんだよなあ。発動タイミングが自由なので、珍獣系でいろいろ突破するのには使えそう。

 

・《底なしの流砂》 1.5

 

 《アンチ・インターセプト》《アンチ・トリガー》のユニット版。うわ、こう書くと弱そう。

 

・《ハニートラップ》 2

 

 《魔導壁》の現状から察してほしい。

 

・《パーフェクトテリトリー》 2.5

 

 ユニット1体をほぼ完璧に守れるが自分の身は守ってくれない。ここまでしたいユニットがそうそう思いつかないので、少なくとも僕の専門外。

 

・《狡猾なる欲望》 2.5

 

 環境がCP増加ばかりであるなら暴発せずに狙い撃ちできる分《死神のランプ》よりも上だが、ランプと違って腐る可能性が否めない。そもそもCP加速しそうなデッキが軒並み下方修正されてるのがアレ。

 

・《ソロ活動》 2

 

 《センターポジション》シリーズ最新作。

 対象を選んでいないので加護でも育成可能。1CPが重い。

 

・《セクシーシンデレラ》 1.5

 

 ライフ1点よりも相手ターンCP1のが重い。というか、相手ターンCP1残しでハンドを結構空けないといけないって普通にバレて避けられるのでは。

 

・《エクストリーム・サモン》 2

 

 なんかもういろいろと《地獄の暴走召喚》。同じのをいっぱい並べてワーイできるユニットはそれほど多くない。無限《聖天使ニケ》するならもっと楽なルートありそうだしなあ。

 

 

5. 総評 ~《魔天ルシファー》時代から《ミューズ》時代に逆戻り?~

 

 運営の「ゲームスピードを遅くする」という覚悟は本物だった。赤系は《夜魔女王リリス》と《太陽神ラー》以外弄れるところは全て弄ったし、紫や【イシス珍獣】の立ち上がりを更に遅らせて、【ブリギッドハンデス】に壊滅的打撃を与え、その後の《ヘレティックスカー》や《邪龍アポピス》の台頭すら前もって潰した。Ver2.0_EX1以降ずっと続いてきたインフレと高速化に対して、まさに抜本的改革を断行したのである。

 その結果、赤、さらには紫もが「《ミューズ》でとりあえず止まる」という状況になってしまった。《ソウルエクスキューション》《英霊王ギルガメッシュ》なんかもあるにはあるものの、「《ミューズ》で止まらないデッキ」というのが新環境1歩目でまず重要になるだろう。

 

 なんというか、Ver1.4_EX3に戻されたかのような気分だ。

 せめてもの救いは、そのVer1.4_EX3の評判がガッツリ良かったことだが。