COJ阪神支部

旧「COJ山梨支部」。なお、中の人は巨カスの模様。

第二回アルカナカップ終了とVer1.2_EX第三シーズンメタゲーム総括

8/30に第二回アルカナカップが終了。

らすき氏の【黄単コントロール(ワンショット寄り)】が優勝した。

8/31の全国対戦ではそれっぽいデッキが随分出てきたのでやっぱり影響力すげえなあと思いながら最期の門抜けなくて負けてました。今度から4点止めします。

 

今回は第二回アルカナカップレポートと、ここ最近のメタゲーム事情をまとめてリリース。

 

・アルカナカップデッキ分布

 

【赤黄】7人(うち1人は天使シナジーでの【ワンショット】寄り)

【黄緑】2人(うち1人はアマテラス導入)

【珍獣】2人(【猿】1人、【OC特化珍獣】1人)

【黄単】2人(冒頭で紹介したらすき氏+純粋【黄単ワンショット】)

【昆虫】1人

【赤単】1人

【魔導士】1人

 

本戦出場者のほぼ半数が【赤黄】を選択。同様の火力除去を備える【赤単】を含めると半数。デッキの安定度を考えるとやはり現バージョンではこのアーキタイプが抜群ということだろう。

対抗1番手【黄緑】は2人。地雷というか、対策必須の押し付けデッキ2凶である【黄単ワンショット】と【珍獣】が2人ずつ。

 

細かく見ていきましょう。

 

・【赤黄ミッドレンジ】 ~カイムの相方は誰だ~

 

全国潜って2戦もすれば踏むであろう絶対王者【赤黄】。

コントロールデッキだと言う人もいるが、赤系特有の先攻ゲー要素も併せ持つ。

僕はビートダウンとコントロールの中間である「ミッドレンジ」という表現がふさわしいと思っていて、これまでもそういう表記をしてきた。

ミッドレンジ - MTG Wiki

これの説明文を読むと、実に現環境COJの【赤黄】は「ミッドレンジ」的であることがわかる。

【OC特化珍獣】や【黄単ワンショット】といったコンボデッキへの耐性がわずかに落ちるところまでそっくりだ。

 

アルカナカップでも最大勢力を誇った【赤黄ミッドレンジ】。準決勝にちゃみ氏とHanyu氏を送り込んだあたりやはり勝ち組。

アルカナカップを見ていて気になったのは、"3CP帯ユニットの選択"だ。

 

ジプシーblog|オグラのブログ

AP3位の"唯一王"OGRブログから抜粋。彼も【赤黄ミッドレンジ】を選択した1人だ。

「このデッキの根幹を為すパーツは33枚ほどで、残りはユニットの数を揃えれば好みで」って話なんだけど、

だいたいこのデッキの3CP帯の選択順位としては、"カイム>>サラマンダー≧テューポーン"である。

 

ちゃみ氏はカイム&サラマンダー。最序盤で9000が2体並ぶと、1体を攻撃に回すことが可能になりサポートなしでエンジェルビルダーに殴りかかることが可能になる。

テューポーン型への受けとしても極めて優秀。よく見る「悪の覚醒+テューポーン」までは大丈夫。

終盤極端に弱くなるのが難点だが、デッキ内のリソース管理に自信を見せるちゃみ氏には心配は不要ということか。

 

ここにストライクナースをぶち込んで、ニケを揃えるコンボデッキ要素を突っ込んだのがちょもす氏。

ARCANA CUPのこととか - chomoshのブログ

「大会特有の爆発力」を追求した結果のとがった構築。その理論に関しては本人記事へ。

 

ちなみにHanyu氏はこの枠を飛ばして暴虐とインターセプトを増量。状況解決力を上げた形だ。

悔しいアルカナカップ(−_−;) : コードオブジョーカー/Hanyu blog

インターセプト8枚という近頃では珍しい構築は初戦のharukaze氏戦から見事に大当たり。

初手カンナをチェインフレイムで無理やり処理してもなお衰えぬ除去能力でキングの【魔導士】を完封した。

 

他にも攻撃力重視のテューポーン採用も散見された。

ちなみに「カイムなんて知らねえよ」と言ってテューポーン+サラマンダーとかやり始めると【赤単】まっしぐらである。

 実際ここの枠でデッキとしての個性がだいぶ変わる。カンナとか採用しているパターンもある。このデッキを「コントロール」と呼べない理由だったりする。

僕の場合ここにキラーヴィーナスですからね。DOBしか見てないっていう悪質なパターン。

 

・【黄単ワンショット】と【OC特化珍獣】 ~拒絶なき世界~

 

全国で対面に出てくるとウンザリするコンボデッキ2凶、【黄単ワンショット】と【OC特化珍獣】。

しかも自分で使うと【青単ハンデス】系統だの拒絶する世界だのを踏んでイライラさせられる。メタられると脆いのだ。

 

今シーズン序盤では、この2つはかなりメタゲーム的に美味しい位置にいた。

拒絶する世界のDOBが4ptから1ptに落ちて、極端に数を減らしていたのだ。

僕も相当稼いだ。楽しいんだよ、【OC特化珍獣】回すの。

 

ちなみに拒絶する世界への耐性という意味では、【黄単ワンショット】が【OC特化珍獣】を大きく上回る。

拒絶を撃たせないための"3体止め"をした際の盤面強度が違いすぎるのである。

エンジェルビルダーやカイムを連打できる前者に対し、単体で強いユニットがサン・エレファントとアザゼル程度という後者。

弱肉強食という今大会を象徴するメタカードの存在もこれに拍車をかける。

 

で、アルカナカップに話を戻す。

「メタられなければ強いがメタられると脆い」この2つを1発勝負の大会に持ち込むか。

そして、持ち込まない場合にも、この2つをメタるかどうか。

ここに関してのエージェントの判断は極めて重要だ。

 

一般的には、プレイングに自信のある強者はこういった爆発力のあるデッキよりも対応力のあるデッキを使ったほうがいいとされる。

つまり、今大会だと【赤黄ミッドレンジ】と【黄緑ジャンヌ】だ。【猿】【赤単】【昆虫】もこちら側と言っていい。

一方でAP(ほぼイコールプレイングスキル)で劣る弱者は、デッキそのものの爆発力に賭けたほうがいい。

そのネームバリューに反してやり込みが足りずにJ4であったあちゃます氏が【OC特化珍獣】を握るのはそう不思議なことでもない。

J3と出場者中では比較的APで劣るharukaze氏も【魔導士】。他にも【忍者】や【黄単先攻特化】などが選択肢として挙げられるだろう。

ただ黄単ワンショットの2人は事情が違い、戦人氏は【黄単ワンショット】専門家である故のプレイングへの自信、そしてらすき氏はワンショットだけを視野に入れずコントロール要素も多く含んでいて対応力が高くなっていることを記しておく。

 

ちなみに、【猿】を信じて持ち込んだやまだ氏は前日までマーヤを入れるかどうか悩み、そしてデッキから外したと聞く。

マーヤ無し、つまり【赤黄ミッドレンジ】【黄緑ジャンヌ】への解決力を上げて臨んだやまだ氏の前に2回戦で立ちふさがったあちゃます氏の【OC特化珍獣】。

マーヤを抜いたことで最も当たってはいけない相手と化してしまったあちゃます氏によって、やまだ氏の覇道は終焉を迎える。

 

その勢いのままに、あちゃます氏は「筐体内部を操作している」とまで言われた引きを見せて準優勝。詳しくは本人記事へ。

アルカナカップお疲れ様でした!獣珍獣ができるまで! - 愛と感動のあちゃますブログ

そう、メタられなければ【OC特化珍獣】は止まらないのである。

 

ただ優勝したらすき氏のデッキには、弱肉強食が2枚も入っていた。

彼も優勝インタビューで「弱肉と最期の門の枚数は最後まで迷っていた」と語っていた。

決勝戦、聖天使ニケのオーバーライドで手札に舞い込む弱肉強食2枚目のシーンは今大会のハイライトの1つ。

初戦のあーさー氏戦も含めて大活躍。前大会が"ジャッジメント"だとすると今大会は間違いなく"弱肉強食"であったと言えるだろう。

 

・【魔導士】の成立 ~まだまだ発展途上?~

 

そんななか、前アルカナキングharukaze氏は【魔導士】を選択。

このデッキはついこの前出たばかりの魔導の書をキーカードとしており、デッキが形になったのも今シーズン中。広めたのはぴろねこ氏とされている。

いわゆる「わからん殺し」狙いとして成立して間もない新デッキを使うのは理解できるが、

何分、このデッキは"ぴろねこ氏によって広まっている"。そう、最大勢力と予想されていた【赤黄ミッドレンジ】に不利がつくことも含めて。

代名詞でもあるジャッジメントをデッキから外したのは新品の鎧からのサーチをズレさせないための戦術的な理由なのか、それともジャッジを警戒させてプレイングをズラす戦略的理由なのか。

興味は尽きないが、「今後強くなるアーキタイプではある」「【魔導士】ならジャッジメントは抜くべきではなかった」というのが観衆の意見の大多数ではある。

 

・今後のメタゲーム展望 ~増加する【らすき黄単】とその対策~

 

冒頭にも書いたが早くも【らすき黄単】は増加の兆しを見せている。

この新アルカナキング、ご丁寧にもDOB対応の全国仕様への改造方法までレクチャー。

赤系と緑系は最期の門ケアでの4点止めを強いられるなどプレイング面での影響も大きい。

久々に明天凶殺を使うトップメタデッキが出てきたので、沙夜のジョーカーゲージの伸び方はチェックしよう。初手カイムだけでは冥札再臨の【赤黄ミッドレンジ】と見分けがつかない。

そんなこと言っていたら明日DOB更新なのだが・・・

 

・筆者使用デッキ公開

 

というわけでデッキ投げるいつものヤツ。

今シーズンの主力は4つ。

 

①【OC特化珍獣】

埋め込み画像への固定リンク

Twitterに晒したら結構反響のデカかった良作。最終的には庭が1枚魔法石に変更。

今シーズン初期に大活躍するものの徐々に包囲網が狭くなってきて②が本筋に。

基本的にライズアンドシャイン。デリートレイドでもいいかも。

 

②【赤黄ミッドレンジ】

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大人気【赤黄ミッドレンジ】を無理やりBまで上げた怪作。

デッキの根幹がしっかりしているので十分強い。

めんどくさくてジョーカーのところ弄ってないけど、実際は冥札再臨。

 

③【青黄力の暴走コントロール】

埋め込み画像への固定リンク

やりたいことをガッツリ詰め込んでAデッキ。

ポイズンディナーだとコンボが崩れがちだったので迷子採用。ワンダフルハンド。

 

④【黄緑ジャンヌ】

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フォイルミカエルが手に入ったので使いたくなったから作った。

筆者にしては珍しくCデッキ。適当なのに強くて草。

サラスヴァティーが結構いい仕事するのでオススメ。

めんどくさくてジョーカーのところ弄ってないけど、実際は冥札再臨。

 

 

・最後に

 

アルカナカップ参加者、観衆の皆様お疲れ様でした。

それと飲み会幹事のヒッキーさんは本当にすごかったです。

成り行きで会計やってましたが僕は元気です。

 

皆様の「ブログ読んでます」コメントのあったかさでこのブログは運営されております。

次回は明日のDOB更新時にお会いしましょう。