【COJS】11/28カードパラメータ調整
11/28(月)よりカードパラメータ調整をいたします。
— コード・オブ・ジョーカー(COJ)公式 (@coj_sega) November 21, 2016
詳しくは公式サイトをご確認下さい。 #cojhttps://t.co/sN2mfNJuAF pic.twitter.com/ptVFIPTi6o
一目見た感想は完全にコレ。
・《破滅のギャンブラー》
CP-4→CP-2。
【ティアマトギャンブラー】、本格的な流行を迎える前に無事死亡。
これ、絶対「プレイヤーの過剰なストレス」で修正されたでしょ。デッキ自体は【武身】や【ブリギッドハンデス】に弱かったりと割とまともにメタゲームに組み込まれてて、しかも最強と呼べる地位にはいなかった。ハメられるストレスのせいで過剰に印象に残るデッキだったのである。そこを完全に殺した。相変わらず、ユーザーの言う事を律儀に聞いてくれる運営である。
今後《ケルベロス》《創生竜ティアマト》がどのような使われ方をしていくかの方が注目すべきではないだろうか。
【ティアマトギャンブラー】が死んでも、CPマイナス系ロックデッキとして《血染めの夜》を利用した珍獣デッキ(いずれ紹介したい)があるので我々のストレスが完全に取り除かれるわけではない。
・《女神の息吹》
回収対象:任意選択2枚→ランダム2枚
言いたい放題言ったこの記事から1ケ月が経ち、《女神の息吹》もただのカードとしてではなく"概念"として環境に吸収されたように思える。【連撃緑単】も【デスパレ息吹】もさらなるデッキパワーを求めて固定枠を増やしていき、それに伴ってDOBを下げていった。それでも、【黄単】系統がキツかったりして無敵とは呼べなかった。特に今季の【連撃緑単】はCばっかりで、「オリボデッキ」としてのデッキ選択ではなく「勝率の見込めるデッキ」として支持されている。
【デスパレ息吹】も、時間が経つにつれて「オリボデッキ」ではなくなっていった。ただ、「《デスパレート》で作った捨て札を第二の手札として扱い、《女神の息吹》で任意回収することで確実な後出しジャンケンができる」という基本構造が、デッキからカードをドローするタイプのTCGにおいて許される光景なのか?という疑問については確かに首を傾げざるを得ない。おそらく、ここを潰しに行った調整である。開発者チョビに罪はない。ゲームのルールを曲げるキャラクター・戦術を極めることは、罪ではなく栄誉でありそれ相応に称えられるべきなのだ。
今後、《女神の息吹》はハンデス対策としての限定的な運用のできるカードに戻るだろう。《女神の息吹》で《女神の息吹》は拾えないし、《邪眼天使サリエル》も同様である。また、何を拾うかわからない関係上、どのカードも強いデッキ、すなわちDOBの低いデッキで使うことが前提の調整になる。【ブリギッドハンデス】の《女神の息吹》は良カード、という意見について応えた形かもしれない。
しかしそれでも、《女神の息吹》は実装以降幾多のエラッタを経てもなお「選択して2枚回収するカード」だったのだ。カードそのもののアイデンティティーを曲げる修正というと《現世のイザナギ》などこれまでにも前例は無くはないが、それをネガティブな方向にやってしまったのは初めてではないだろうか。環境の中心に立ち、いつかは修正されるものとして「ぼくのかんがえた《女神の息吹》修正案」はTLにいつも流れていたが、いくらなんでも選択回収を辞めるとは思わなかった。ちなみに、筆者の考えていた《女神の息吹》修正案は"このカードは使用した後捨て札に行かず消滅する"です。
・《タケミカヅチ》
CP4→3、7/8/9→6/7/8
基本BP全体強化発動条件:機械3体→機械2体
攻撃時バウンス効果発動条件:機械4体→機械3体
「相手ターン終了時、相手の行動権消費済ユニットに機械×2000ダメージ」が削除?
どうしても使ってほしい、ということか。
本人うんぬんよりも、機械ユニットの汎用性の無さが辛いのがこのカード。そういう意味では効果発動条件緩和は歓迎できる。並べるメンバーは同色で《はにわ》《スティンガー》《シュヴァルツティーガー》、他色では青が優秀で《龍将・政宗》《グレイブガーディアン》《シメツノトクリ》。赤は《ラッシュビートル》《アイアンゴーレム》とタケミカヅチや政宗をサポートする構成。重いが《勇王機神バトルカイザー》《暗黒機神ダークカイザー》は強力。
あとは全体除去されないことを祈ろう。沈黙には基本BP強化、《始世姫ジョカ》には政宗、《原初神ガイア》にはバトルカイザー、《天空神機ゼウス》にはラッシュビートルと一応の回答は揃っている。
・《パープルバニー》
ゲージ増加量:+1(効果によるユニット破壊に成功:+2)→+0(+1)
【紫単】系統への下方修正その1。「2ターン目、ゲージ2から《パープルバニー》→《悪意のプレリュード》」という光景は飽きるほど見てきたが今後はかなり難しくなる。次項も含めて、ゲージ3への到達を遅らせて序盤を脆くしようという調整。この"遅れる"調整は、純正【紫単】よりも【代償紫】側への打撃が大きい。
・《魔性のペンダント》
CP0→1。
【紫単】系統への下方修正その2。0CPカードとしては確かに強力無比だが1CPでは完全にゴミなので事実上の存在末梢。
《魔性のペンダント》とは、"紫という色の象徴"だった。そもそも「紫」というカラー自体が他4色から様々な要素を引き継いだ代わりに紫ゲージという枷を付けたテーマである(何を引き継いで何を引き継げなかったのかを考えると現環境での他4色の立ち位置がわかる)が、元々の青よりも強力な効果を与えられていたのがインターセプトドロー。《魔性のペンダント》、《封札の紫呪印》、《なすカウ》、《背徳の翼アザゼル》・・・Ver2.0初期の紫は、「インターセプトによるデッキとゲージの循環」が独自テーマにあったことはほぼ間違いないだろう。
Ver2.0_EX1、Ver2.0_EX2とカードが増えるにつれてゲージを増やすユニットが追加されていきこの特性は薄れていったが、《魔性のペンダント》は使われ続けた。大昔の《カイム》のように「他の選択肢を奪っているため下方修正」なのかもしれない。しかし、紫のカードデザインは《魔性のペンダント》を前提に組み立てたものではないだろうか?資産価値を維持するために《魔天ルシファー》を弄れないから代わりに修正されたなんて話も聞くが、そもそものデザインから崩してはいないだろうか。
代替候補筆頭は《封札の紫呪印》だが、インターセプトが使えるようになるまでが1ターン遅く、またトリガー破壊に弱い。インターセプトを多用しないデッキを作ってほしいというメッセージなのかもしれないが、《悪意のプレリュード》《ナイトガーデン》を筆頭にパワーカードの集まる紫でそれはどうなのという話である。
・《クイーンアント》
7/8/9→6/7/8。
蘇生効果発動タイミング:自ターン開始時→自ターン終了時。
相手のターンを跨がなくても蘇生効果を使えるようになった。《アムネシア》《デストラクションスピア》されなければ昆虫が出てくる。これにより赤史上初の「後攻1Tで2体出せるユニット」になった。現在では後攻初手で出そうとすると軽減に《アーミーアント》か《グラスホッパーBLACK》が必要だが、赤2CP以下の昆虫が増える度にカードパワーが上がると考えると将来性も十分と言える。
・《寝坊のヒュプノス》
CP4→3、6/7/8→6/6/6。
決して弱くはないが、「黄色4CP」という生まれた場所が悪かっただけのカードなのでこれはエゲつない。黄色3CP帯でのライバルは《グレイスウルフィン》《ユニコーン》など。層が薄いわけではないが4CP帯に比べれば随分マシである。
今季8pt。11/30か12/1にはカードランキング更新があるだろうが11/28の適用直後は大チャンス。
・《エンパイアソルジャー》
CP4→3、7/6/5→6/5/4。
上と違って単純にパワーの足りてないカードなのでダメだと思います。
・《ハムシューター》
効果追加:奇数ターン開始時に緑のインターセプトをドロー。
ターン開始時ってことは3/4/5のコイツが相手ターンを生き残る必要がありますね?んなことできるわけねえだろうが。せめて偶数ターン開始時なら先攻1T適正があった(それでも《炎剣・レーヴァテイン》で死ぬが)。
OC時の《グラウンド・ヘヴィ》は据え置き。
・《転生・毘沙門》
5/6/7→6/7/8。
毘沙門っつったら7/8/9だろうがボケェ!同じCPで7/8/9の《混沌神カオス》は場に出た後もいろいろオマケついてるんだから7/8/9でもバチ当たらんやろ!
・《意志の継承》
発動タイミング:自分のユニットが出た時→自他問わずユニットが出た時
相手の《滅王アレキサンダー》《闇神・ツクヨミ》への完全なカウンターカードと化した。《サイレンスビロウ》→《魔天ルシファー》にも《獣忍白狼》+《意志の継承》で立ち向かえる。1CP残して相手にターンを渡すほどの価値があるカードとも思えないが・・・
・《熱帯のフラミン》
効果ダメージ:2000→自軍天使の枚数×1000
弱体化では?《裁きのマーヤ》+《熱帯のフラミン》でOC《ゴールド・ダルマン》や《聖少女ブリギッド》を殺されたという被害報告は相次いでいるが、今後はフラミンだけだと1000ダメージしか入らないので範囲がかなり狭くなる。
天使が並んでいれば従来以上のパフォーマンスになるが、「ユニットが並んでいれば強い=ユニットが並ぶことはまずないので原則弱い」はCOJの大原則。《丹花のリンリン》よろしくフラミンが複数体並ぶような事態になると大惨事なので頭の片隅には入れておこう。
・《上忍炎威》
スピードムーブ追加。
隙を見て叩きつけることでライフダメージ付き《ダークマター》のように使える。《人身御供》→《聖女の祈り》or《花の高原》などには刺さるだろう。ブロッカーがいても《謀略の女王ミリア》ですり抜けられるのも魅力。
・《コロポックル》
CP3→2、4/5/6→3/4/5。
あっ、また2CP緑増えた。《飛翔のジズ》に繋ぐと確殺されていた《炎剣・レーヴァテイン》《悪意のプレリュード》を耐えるようになるのでそれなりに強力。もともと戦闘ではほぼ負けない。
逆に言うとなんらかの手段で基本BPを補強しないと「ちょっとアイツ燃やしてきます」でオワリ。
・《聖宮の大鏡》
CP1→CP0。
どんな効果のカードなのかさっぱりわからないのでちょっと調べたらだいたい《スペリオルドラゴン》でした。出てしまった《邪眼天使サリエル》を1ターン誤魔化せたりできるのでCP0ならまあ採用圏内だと思います。今季8pt。
・《迷子センター》
わかりやすく言うと「選択してハンデスしたカードを《迷子センター》自身の効果で回収されることはなくなった」ということ。捨て札0枚での挙動は要検証。
・総評
【デスパレ息吹】、【ティアマトギャンブラー】が消滅。おそらく【代償紫】ももう無理で、純正【紫単】も無理とは言わないが壊滅的打撃。【緑単】も《女神の息吹》が消えて無理ができなくなった。
エラッタ後のトップデッキ候補は【黄単】系統。《ライトニングドラゴン》追加以降は元気なデッキだが、その《ライトニングドラゴン》を含めてエラッタでの打撃が無く1歩抜け出るというのが大方の予想。【紫単】系統に弱かったが【デスパレ息吹】【緑単】【ブリギッドハンデス】に強いという立ち位置だったので、環境的にもやや追い風。【黄単】を倒すなら【武身】【侍】あたりが候補になるのだろうか。
ただ、そういうことよりも《女神の息吹》《魔性のペンダント》などに見られる「カード追加時のデザインを丸々変えていくパラメータ調整」を是としてしまっていいのか、というのは小さくない問題に見える。今後カード追加がされても、1年後にはコストやBPなどの数字だけでなく効果デザインやアイデンティティーまでもが変わり得る可能性が露見した。
あとは11/28というこのエラッタの適用時期。現在第4回アルカナカップのエリア予選真っ最中だが、なんと12/4の中日本エリア予選だけエラッタ適用後の環境で行われる。山梨で店舗予選を抜けた筆者も中日本予選組なので全く他人事ではない。店舗予選通過者の中にはエリア予選に向けて全国対戦ではなく店内対戦で調整をするプレイヤーもいると聞く。エリア予選から全国決勝までの間に大規模な仕様変更がある、なんてのは長い事COJやってるともう日常茶飯事と言って笑えるのだが、せめてエリア予選という同じステージぐらいは同じ環境でやるべきではなかったのか。
例によって目を見張るような上方修正もほぼないのでワクワクしない。Ver2.0_EX3なのかVer2.1なのかは知らないが、新カードの投入が待たれる。