COJ阪神支部

旧「COJ山梨支部」。なお、中の人は巨カスの模様。

Ver1.3_EX1最序盤雑感

僕らが思ったよりも、COJはCOJのままだった。

 

・《選ばれし者》に"選ばれし者"

 

多分、僕ら上位陣・ブロガー界隈は《選ばれし者》を過大評価していた。

 

「《選ばれし者》によって既存の構築がガラリと変わる」のではなく、

「既存のデッキの大半には入らないから専用デッキが必要」なのである。

 

《選ばれし者》に関するデッキ毎の適正を見てみると、

 

○:【黄単コントロール】、【黄緑】系統

△:青系ミッドレンジ、【ハンデス】系統

?:【珍獣】系統

×:赤系ほぼ全て、【侍】他種族デッキ、【海洋】

 

と言える。

 

上2つは、盤面の耐久力が高い上に《神札再生》が使える。ゆったりと、ユーティリティな1:1交換を繰り返して、最終的に盤面で押しつぶすか毘沙門でぶっ飛ばすかができるデッキである。

青系ミッドレンジは「ハデスか大魔導士かツクヨミ、特定の1枚があればいい」という局面になりやすいので割と有効。ツクヨミは若干即効性が欲しいけど。

ハンデス系は発動タイミングからポイズンディナーと共存できるのが魅力だが、【蒼炎ヒトミ・プロメテウス】などはコンボパーツの消滅に注意が必要。

珍獣系は"5枚削って2周目に素早く突入する"という1点でのみ強力。採用しても1枚。

 

他は《選ばれし者》のメリットよりもデメリットが目立つ傾向にある。

赤系では「遅さ」が命取り。目の前に5000が2体。ベルゼブブ、いつ撃つの。今でしょ。ターンをまたいで行く毎にベルゼブブの調教度合が試されていく。

種族ビートダウンでは「キーカードの消滅」が怖い。【侍】のナギ・イフリート、【昆虫】のギザルゴンなど、3回使いたいカードを消さねばならない事態は避けたい。

【海洋】は説明不要。楽園・虹キャン・奇術師以外のトリガーは全て異物。

 

《選ばれし者》による大改革は、結局既存のデッキ群によって阻止された。

事実、1.3_EX1稼働から2日ぐらいは《選ばれし者》が頻繁に飛び交っていたが、徐々に最上位帯ではその姿を消していく。

従来型の構造のデッキの方が、現時点では《選ばれし者》型のデッキよりも強いのである。

 

 

・《ミューズ》は何を咎めたのか

 

《ミューズ》の"攻撃禁止"は、デッキタイプの存亡という意味では大した意味をなさなかった。

【珍獣】系統、特に主流だった鎮静剤入り魔導士軸【OC特化珍獣】はKPの投入がテンプレ化。【スピム祈り御供】系統もジャンプーを増やしている。

"攻撃禁止"が輝くのは対スピードムーブよりも対進化。むしろ「アド損しにくい秩序の盾」というところに重きがあるようにも思える。そう見ると【猿】はさすがに厳しいのかな。

最初「後攻が先攻の攻めを凌ぐカード」だとばっかり思っていたが、これがそうでもない。《ミューズ》は先攻リードの終盤においては「後攻の反撃を拒否するカード」に変わる。《ミューズ》がいようと、先攻有利は揺らがない。

 

 

・【スピム祈り御供】の分裂~【赤黄ミッドレンジ】と【悪魔】への回帰

 

元々、【スピム祈り御供】はアザゼル修正の際に【赤黄ミッドレンジ】と【悪魔】から派生したデッキであると言える。

現時点においては、《ミューズ》の影響をモロに受ける【スピム祈り御供】よりも、原型であるこの2つが強い。

 

【赤黄ミッドレンジ】への《聖女の祈り》《人身御供》投入はここ最近多かったが、《ライブオンステージ》によってさらにその傾向は強くなった。

CP増を駆使して、本当にどこからでも毘沙門が飛んでくるようになりつつある。《ライブオンステージ》をケアすると蠅魔王剣や人身御供が直撃するというのは赤系の特権。

毘沙門を多く取ることで、後述の【侍】相手がやりやすいのもキーポイント。

 

【悪魔】は《フルーレティ》がひたすら強い。デモンズハンターが出るかどうかは置いといて、単純に頭数を増やしやすい上、特殊召喚するための条件に自分に不利な要素がない。

アテナ・ミューズ他、秩序の盾相手は《威圧》でBP戦を仕掛けることで対処。フルーレティ本人やマーヤなどのために《悪の覚醒》まで採用されるケースも。

BP戦という観点においては、相手のパンプスペルを割りつつ超BPで突っ込んでいく《総督者ネビロス》はまさにエースの風格。フルーレティで横に広げやすくなったのも大きい。

《白夜刀のカンナ》の採用に関しては賛否両論。序盤の押し付けという意味なら強いが、ほぼ赤単に近い【悪魔】への投入は安定性に欠けるのは致し方ないか。

 

 

・【侍】の隆盛

 

このままだとまた「【珍獣】系統→【悪魔】系統→【ハンデス】系統→【珍獣】系統」の流れになるか・・・と思いきや、それに歯止めをかけるTier1デッキがもう1つ現れた。【侍】である。

【侍】と言えば今季はナギ・イフリート1ptで何をやってもBに行くようなDOB系デッキだと思われていたが、1.3_EX1での新戦力が強い。

何よりも《赤誠の沖田》。2CP5000というコスト比基準BPをクリアしつつCIPでの1アド。《総督者ネビロス》よろしく、「パンプ割りながらパンプで殴る」を実現する。弁慶だと自分のパンプも割りかねない。だからと言って、弁慶が抜けるわけではないのだけれど。

そもそも赤沖田本体の攻撃時BP+1000もナギや同種が集まるととんでもないことになる。エンジェルビルダーをパンプ無しで倒す侍軍団の姿が見れるとか見れないとか。欠点を上げるならば「蠅魔王剣・チェインフレイム即死」ぐらいと言う、脅威のニューカマーである。

《ミューズ》も遅い展開を好み、蠅魔王剣を嫌う【侍】には噛み合っている。

 

対【珍獣】は拒絶もさることながら、KPOCの前に武蔵が間に合えば付加された"固着"で無力化できる。念のため烈火を採用するとさらにやりやすくなる。微不利だとは思うが、それほど絶望的なわけではない。

対【ハンデス】もイフリートによる蒼炎の直接除去ができるので一方的な展開にはなりにくい。逆に言えばイフリートがハンデスされると苦しい。対【ハンデス】だけを考えるならジャッジメントの搭載を推奨。アヤメの除去はハンデス系では難しいので、イージーゲームを作りやすい。

やはり対面で厳しいのは毘沙門。と言っても、毘沙門パンチの返しに武蔵から波紋疾走とかあるのでライフや手札枚数によっては危ない。チェインフレイムを早期に叩くのは効果的。【侍】意識なら2枚入れてもいいだろう。

また、後攻からの勝ち筋としてインペリアルクルセイドを採用するパターンがほとんどなので、アルカナブレイクを使うと封殺できたりする。

 

 

・筆者今季使用デッキ

 

①B【侍】

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珍獣意識の烈火、ハンデス意識でジャッジメント。

トリガー・インターセプトはめっちゃ自由。烈火抜いても《神の杯》でptは余裕だったりする。

【侍】ミラーが意味不明すぎて断念、下がメインに。

 

②C【赤青コントロール】

 

2/28の八王子での2on2はこれで参加。

刺さる時と刺さらない時の差が激しいアンチ進化精霊シリーズ・ファンガスガール・大魔導士リーナ・ツクヨミを2枚に抑えて、不要な試合の時は選ばれし者で消していくスタイル。

ブレイズシューターは本格的に強いのでオススメ。

本質的には【死壊石コントロール】なので対【珍獣】は得意。【ハンデス】系にはツクヨミ、【侍】も除去が間に合うケースが多い。

キツいのは【スピム祈り御供】。フルーレティ系【悪魔】はむしろそれほどでもなかったり。【赤黄ミッドレンジ】のライブ・祈り複数発動からの超速毘沙門とかも厳しい。

 

 

ブレイズシューター2ptをガン待ちしてます。