COJ阪神支部

旧「COJ山梨支部」。なお、中の人は巨カスの模様。

Ver1.2_EXエラッタ後第一シーズンメタゲーム総括

9/30のカイム・アザゼルなどのエラッタは確実に環境を変えた。

多用化していた環境はさらに複雑怪奇になりつつあるが、

結局【珍獣】どうする?で終わりそうな気がしないでもない。

 

久々にアーキタイプ解説をやろうと思う。

大体のデッキはこちらで紹介されてるので見てみるといいかも。

オグラのブログ

やったぜ僕らの唯一王。

 

今季での筆者使用デッキの供養も兼ねる。

 

 

1.【赤黄】系統 ~似て非なる2つのデッキ~

 

1-1.【スピム祈り御供】

 

 

スピムポイポイ】などとも呼ばれる、エラッタ後に大流行した新型赤黄デッキ。

アザゼル・エンジェルビルダーの下方修正によってトリガーゾーンが安定化するとともに加護ユニットが減少。

相対強化された「人身御供+聖女の祈り」のシナジーで除去とスピードムーブユニットの展開を同時に行うデッキ。この2種が3枚ずつ入っていることも。

【悪魔】と【赤黄ミッドレンジ】を足して2で割ったようなものであり、ビートダウンあるいはスライ的な性質が強い。

今シーズン序盤でちゃみ氏がデッキ公開をしたのもあって、まさに支配的な使用率と強さを見せつけた。

押し付ける力が強くなった分、犠牲になっているのは対応力。【珍獣】系統相手では人身御供で捌き切れないなど弱点も露呈し、現在では落ち着いている。

DOBはC。ダーティークローなどを詰め込めばBに行く可能性はある。

「聖女の祈り+ライズアンドシャイン」から3~4点という必殺ムーブがあり、これの関係でジョーカーは星君固定に近い。【赤黄ミッドレンジ】と明確に区別できるポイント。

 

1-2.【赤黄ミッドレンジ】

 

特筆事項無しに【赤黄】と言った場合こちら。最も【スピム祈り御供】の出現でここ数日では【赤黄ミッドレンジ】表記がこのブログ以外でも増えてきた。

赤の火力除去+黄色のカイム&毘沙門というヤケクソのようなパワーカードの集合体。

これをカイムから(ほぼピンポイントで)サーチできる魔法石によって使い分けていく対応力自慢のデッキ。

コントロールと呼べなくもないがCOJ界の他のコントロールデッキと比較するとやはり攻め手が速い。

壁役に関してはエンジェルビルダー下方修正によってミラーに強いサラマンダー安定かと思われたが、

スピム祈り御供】の大流行によりエンジェルビルダーを取らざるを得ないのが現状である。

パワーカードの集合体なのでDOBはCが標準。Bに関しては僕がツイッターに上げた

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これの反響が結構よくて、ついに僕の対面に完全コピーが出てきた。全部枚数数えて殺したけど

赤いデッキに黄色の「行動権のないユニットにダメージ」を合わせるってのは結構前から行われてきた戦術なので今季は久々にそんな感じ。

最も、シーズン中盤以降は【珍獣】系統が増えてキツくなってきたのだけれど。

ジョーカーは手札を増やすものが好まれる。冥札再臨かワンダフルハンド。

(10/14 10:20 デッキレシピに誤りがあったので修正) 

 

 

2. 【珍獣】系統 ~完成に向かう【海猿】、復権する【OC特化珍獣】~

 

2-1. 【猿】

 

BANさんがタイムリーヒット

珍獣の回し方の話 - CODE OF JOKER 普及委員会(仮)

詳しい回し方はこっちへ。

 

Ver1.1の頃より存在する由緒正しき珍獣ビートダウン。単に【珍獣】と言った場合コレ。

「猿でも勝てる」が語源であり、実は蔑称なのだが区別するのに便利なのでこれを使っている。

ベルゼブブなどの赤い大型フィニッシャーを有するのが特徴。珍獣システムは圧縮と庭によるアドバンテージ確保の面が大きいが、駆除しないと打点になってしまう。

【赤黄】系統に有利だったりと、環境最速ビートダウンとしての水準は完全にココ。

最も、その最速性故にメタられ続けるアーキタイプでもある。"信玄+最期の門"は代表例で、速度を追求したが故に火力以外の除去がないという弱点に刺さる。

序盤にしっかり庭を蹴れているのであればハンデスはそれほど辛くない。

ジョーカーはミラー重点ならトリックフィンガー、アレキサンダーなどの天敵ユニットを意識するならライズアンドシャイン。

自ターンに時間をかけない自信があるならワンダフルハンドも選択肢だが、このデッキはその名の由来に反して考えることも作業量も多い。

 

2-2.【海猿

 

海洋の楽園入り【珍獣】。楽園効果判明直後から構築の可能性を問われ続けてきたが、

今シーズンに入ってついに調整が進んでひとつの完成系に近づいてきた印象だ。

使われる海産物はスターフィッシュガール・ヴォジャノーイの2種が基本。

トリックオアトリートなどのサポートをフル活用しての高速ドローが持ち味。

ヴォジャノーイの自壊効果を利用した"ベルゼブブ・マーヤ抜き、アザゼル3枚"の構成も確認されている。

ちょうど【猿】と【OC特化珍獣】の中間のようなデッキであり、相性もそれに準じる。

ジョーカーは【猿】と同じくトリックフィンガーorライズアンドシャイン。

 

2-3. 【OC特化珍獣】

 

サーチャー珍獣をフル投入し、大型ユニットではなく「OCした時~」のユニット群でほぼ全てを解決するデッキ。

大量投入されたドロードリガーとサーチャー珍獣でとにかくORしまくる。ただ【猿】と違い、庭が入らないことすらある。入ってもそこまで第二効果を重視しない。

赤緑2色だけでなく3色オーバーで組まれることが多いので、KPはほぼ確実にしても残りのOCユニットは千差万別。

また従来はアザゼルによって封札などのメタカードを処理していたが、"Lv2以上に6000ダメージ"を重視しないデッキなので、ダークマターの上方修正によってこの枠が綺麗に入れ替わった。

現状このデッキにおいてはアザゼルよりもダークマターの方が小回りが効いてしまうため、ダークマター始動でOCユニットを連続で叩きつけるムーブが熱い。

 

最も一般的な獣型はあちゃます氏のアルカナカップでの使用例が有力。

アルカナカップお疲れ様でした!獣珍獣ができるまで! - 愛と感動のあちゃますブログ

やはり今ならアザゼル→ダークマター推奨。DOBはBを目安に構築したい。

 

他にもデーメーテール採用型などがある。女神の詩でデーメーテールをピンポイントサーチし、作ったOCユニットを投げるだけで強固な不屈ユニットが手に入る。

女神の詩が2pt安定なのに加え、マイナーな種族トリガーから適当なユニットをOCさせるだけでも十分な脅威になるのでDOBが異常に高い。

イカロス+グラインドビートルの機械型が初出だった気がするが、僕がなぜかこんなデッキでランカーリプレイに載ってしまった。

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メリュジーヌ+ギャウルスの亜龍型。アームズドラゴンは赤以外相手だとものすごい戦力なので、2ptにしては極めて有能。

弱点であるBPの低さすらデーメーテールでどうにかなってしまう。アザゼル+レイニーは死を覚悟しよう。

 

【猿】と違ってKPなどのリセット機能だったり、変種の除去能力を持っていたりするので信玄やら最期の門やらは効果が薄い。

ダークマター上方修正で封札などのメタカードも処理しやすくなっており、デーメーテール型に至ってはマーヤ・ファンガスガールすら効き目が薄い。

一方ハンデスへの耐性が明確に低いのは、このデッキの宿命的な弱点である。

全体除去こそ持つが、毎ターン除去を打ち続けるのは苦手。そのためライズアンドシャインを採用する傾向が強い。

OCユニットの作りやすさが【猿】の比ではないので、ライズアンドシャインからのスピードムーブ連打もかなりの火力。

 

 

3. 黄色+α系統 ~フィニッシュムーブはジャッジメント~

 

3-1. 【魔導士】

 

元キングおすすめのアレ。

クシナダヒメやマッドシスターなどに上方修正が入り、盤面の構築はだいぶしやすくなった。各色から魔導士をかき集めた結果3~4色になることも少なくない。

魔導の書を2連打するのが王道の勝ちパターン。膠着を崩す能力は全デッキ中でもトップクラスと言える。

また"信玄+最期の門"を標準搭載するので、【猿】など赤系のデッキも構成によっては3点止めを強いられる。また、高確率で拒絶する世界を搭載する。

火力除去とそれ以外の除去を両立してくる相手は"膠着状態からの魔導2連打"も"信玄+最期の門→ジャッジメント"もできないので苦手とする。要するに【赤黄】系統。

カンナが入っている上、ワンチャンスで4~5点取るのが得意なのでヘレティックスカーが一般的。フィアーインパクトを4枚目の魔導の書として扱うケースも。

 

3-2.【忍者】

 

膠着状態を一瞬の最大火力で打破する【魔導士】と違い、密偵によって膠着状態を無視するデッキ。

ケロルドハンゾウが1ターン生き残るとクロウテングなども相まって大量のライフダメージをたたき出せる。

大半の壁ユニットを通過し、後続への起点になる獣忍狼牙も重要。

例によって"信玄+最期の門"や拒絶する世界を搭載。

苦手とするデッキはやはり除去能力に長ける【赤黄】系統。

ジョーカーはヘレティックスカー以外に、ケロルドハンゾウ+密偵からの爆発力頼みでブレイブシールドのパターンも。

 

3-3.【黄単先攻特化】

 

【ヘレスカンナ】、あるいはデッキビルダーの名から【ジャン犯罪デッキ】とも呼ばれる。

それでもまだヘレスカンナを使いたいあなたへ - ジャンのブログ

初手カンナからスタートし、あの手この手でカンナを盤面育成。

ライフダメージと呪縛による擬似除去を両立させていくテンポ系ビートダウン

それこそ紹介したジャン氏が専門家なので、彼のブログの過去記事とか一気読みするといいでしょう。

攻め手の遅い青系統やこれ以外の黄系はカモれる。

一方このデッキよりも早いテンポで攻めてくる【スピム祈り御供】【猿】が大の苦手。

ジョーカーはヘレティックスカー1択。

 

3-4.【スペリオルジャッジ】

 

スペリオルドラゴンの効果によって、ローリスクでジャッジメントを撃って無理やり打点を出すデッキ。

【黄単毘沙門】から続く黄色の防御力を活かしたデッキで、スペリオルドラゴンさえ破壊されなければかなり強固。

青系相手だとあっさりファントムで死んだりするが、青系がまず少ないことを見越してのデッキではある。

今シーズンで急速に勢力を増したのが、このアーキタイプに戦士シナジーを組み込んだもの。

粛清の聖騎士を中心に、人身御供で流せないソードダンサーや超BPのディオーネなどが回りを固める。チェインフレイムですら穴の開かない布陣は圧巻。

ジョーカーはインペリアルクルセイドが一般的。このデッキにおいてはヘレティックスカーよりも打点が高い。

 

4. 青系統 ~ハンデスするとは言っていない~

 

4-1. 【蒼炎ヒトミ・プロメテウス】

 

某氏の「運ゲーしたいならVGやってろよ」という発言以降、このアーキタイプ自体が【VG(ヴァンガード)】とも呼ばれる(ただしポイズンディナー搭載型に限る)。

ハンデスで相手の攻め手を遅らせて、プロメテウス起爆まで生き延びればほぼ勝ちっていうお馴染みのアーキタイプ

今シーズンでは完全にポイズンディナー型が主流に。ハンデスデッキとして【OC特化珍獣】始め珍獣系統にガン有利な他、それこそ運次第ではなんでも食える。

・・・どう考えても【スピム祈り御供】とか超キツそうなんだけど、減ってるからいいのだろうか。

ジョーカーはワンダフルハンドでほぼ固定。

 

4-2. 【精霊ハンデス

 

精霊ハンデス流行るかな - 青キチによる青キチのためのCOJ blog

これはエラッタ前の記事だけど、今シーズンで無事に形になった。

センターポジションでアンチ進化精霊サイクルのBPを6000まで引き上げ、「自動的にアドバンテージの取れる盤面」を構築。

後はポイズンディナー+地下書庫で一方的にアドバンテージを得ていく。最近のバージョンでは地下書庫に加えて女神の祈りまで入るのが特徴。

膠着状態の打開はハデスを除くとジョーカーに依存しており、インペリアルクルセイドが通例。より軽く早いジョーカーとしてクリムゾンブレイクの採用例も。

 

4-3.【死壊石コントロール】

 

(通常型)

 

(海洋型)

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封札の死壊石で敵ユニットのレベルを上げて、ハデスに巻き込んで行く青らしい挙動のコントロールデッキ。

特筆すべきは対【珍獣】系統で有利がつくこと。本来挑発用途で3枚投入されている死壊石がOC潰しになる。

ファンガスガールも合わせてかなりの相性差。ダークマターから上手く攻めないと珍獣側はかなり厳しい。

楽園入りの海洋型と、楽園の入っていない通常型では基本的な戦略は同じだが若干"回り方"に差があり、

通常型ではユニットの質が高く(フレスvsメガジョーなんかがいい例)、盤面のユニットでアドバンテージを出しやすいのに対し、

海洋型は楽園でのドローによって魔法石のコストに困らない。また2周目への到達も容易で"リフレッシュ直後の最強の魔法石"が使えるなど総じて魔法石運用に長ける。

ちなみに、この海洋型は筆者がシーズン後半にずっと使っていたもの。こだわりのフォイルニュクス。ただニュクス1ドーリス3をダークマター1ヒトデ3でよさそうな気がしないでもない。

通常型をもってしても単体のカードパワーはそこまで高くないので、Cデッキは全般的に苦手。

また今でこそヒッキー氏により「タッチベルゼブブ」のタイプが確立されているがタッチプロメテウスでの【蒼炎ヒトミ・プロメテウス】とのハイブリッドなども可能。

ジョーカーはワンダフルハンドでほぼ固定。

 

 

僕がこの2週間に当たった相手だけで、ざっくりとこれだけアーキタイプがある。

エラッタ後に突然出現・急成長したデッキも少なくない。

現状、トップメタが【猿】なのは間違いないが、1強状態ではないだろう。

混沌とした状況はカード追加まで続くと思われる。