DOBの変遷から見るVer1.2第一シーズン総まとめ
5月9日、ついにデッキオリジナリティボーナス(以下DOB)の数値が変更された。
そのシステム・数値の変動とともに、Ver1.2最序盤、激動の15日を振り返る。
・システム面 ~崩壊した「勝利の方程式」~
http://coj.sega.jp/column/?p=1234
1.2のカードが加算対象になったため、DOBの倍率が変わる閾値がそもそも変更となった。
AP1.5倍のBランク、AP1.8倍のAランクは条件が厳しくなり、AP3倍のSランクは条件が緩和された。
特に影響が大きいのはBランクの「10pt→20pt」の変更。
第一シーズンでの10ptで1.5倍という条件は、基本的に【昆虫】といったトップメタデッキだろうがなんだろうが「2+2+2+4」あるいは「4+4+2」で到達できてしまうため、
コスト軽減や無限の魔法石の利用によって、デッキパワーをほぼ落とさずに破格のAP倍率を手に入れることができていたのだ。
基本的にはSS上位オーバーのデッキはAP倍率1.5倍は当たり前で、J3までは5割で増える。
"DOBをBにすることは構築時において何よりも優先される"とまで言われた。
もちろん、これは「最強のデッキ」ではない。「最も効率のいいデッキ」だ。この傾向をよく思わないランカーも少なくなかった。
また、「2+2+2+4」や「4+4+2」に使われるカードもほぼ固定化していたので、今回の更新で大幅な数値変更がある。このあたりは後述する。
個別、あるいはデッキ別に注目すべきポイントを挙げていこう。
・新カード ~【昆虫】・【メフィスト】の隆盛~
12位:大いなる世界
新カード最高順位。ここより上のメンバーを見ればいかにコイツがブッ飛んでいるかよくわかる。
稼働当初から【メフィスト】系統で暴れまわるなど、緑系統には常に投入の可能性のあるこのゲーム最強クラスの「有利盤面を固定するカード」。
果ては旧【黄単毘沙門】系統にこのカードのために緑を足すことすらあった。
19位:人の業
25位:火弦の精サラマンドラ
38位:鼓舞の精ノーム
70位:聖吹の精シルフ
75位:海鳴の精ウンディーネ
Ver1.2の目玉、アンチ進化ユニットカード群は揃って0pt圏内。
中でも無色であり唯一毘沙門・メフィストに対応できる人の業がトップで、新カード2位。
いつ【メフィスト】に襲われるかわからない今、ほぼ全てのデッキに1挿しされうると言える。
全体除去を苦手とするデッキは2枚積むことも。
27位:絶望の天魔アザゼル
そんな中で、"人の業を発動される前に潰せる"進化ユニット。
【昆虫】などの赤系デッキにはほぼ確実に搭載されるようになった。
対大いなる世界としても優秀。
4CPという軽さから最速2Tで着地し、トリガーゾーンに頼った戦術を容易に否定。
さらにはその優秀な攻撃時能力が各種5000火力と合わさり環境の基準BPを「6000/7000/8000」にしてしまった。
考えようによっては、1.1以降長く叫ばれる"青の復権"を最も強烈に妨害した1枚である。
34位:蠅魔王ベルゼブブ
40位:アーミーアント
41位:パピヨンガール
44位:ミノタンク
48位:キザルゴン
51位:生産工場
【昆虫】セット一式はもちろん0pt圏内。1.2初登場種族にして、トップメタまで駆け上がった。
瞬く間に膨れ上がるBPと圧倒的な除去力はまさに"王道"のデッキ。
ベルゼブブはCIPでの強烈な制圧力にもかかわらず進化メタが刺さらないため、【昆虫】以外でも多用された。対大いなる世界のファーストアクションとしても規格外の威力。アザゼルと合わせて、赤の新時代フィニッシャーと言える。
王道であるが故にメタりにくいが、第一シーズン終盤では【赤青ハデスチェインフレイム】、【黄単毘沙門タッチ加護信玄】などのメタデッキが開発された。
50位:断罪のメフィスト
93位:モロク
王道を行く【昆虫】とは正反対の超邪道デッキ、【メフィスト】の根幹たる2枚もやはり0pt。
リアクションのほぼ不可能な全体消滅からスムーズに光明に繋がり、かつ9000を立たせて大いなる世界、というパターンは無慈悲そのもの。
稼働初期にかなりの流行を見せたが、人の業・弱肉強食・燃え広がる戦火などの"メフィスト包囲網"によってトップメタの座を【昆虫】に譲った。
67位:弱肉強食
"珍獣絶対殺すマン"に見せかけた"メフィストモロク絶対殺すマン"。
【メフィスト】の暴威が広まるにつれて各デッキで搭載されるようになった。
1コストユニットを採用しないデッキはほとんどないので、腐りにくいのがポイント。
85位:世界創生
どんなデッキにも入りうるワンショット防止アイテム。応急修理要員。
超勝ちそうだったのに世界創生→明天凶殺で大逆転、という経験をした方も多いのでは。
勝ち確定に見える状況でも煽りプレイはやめよう、という戒めの1枚。
コイツのケア自体は容易なので、存在を思い出せるようにしておきたい。
・旧カード
10位:一筋の光明
【メフィスト】で増えた・・・とか、そういうレベルではもはやない。
何のデッキにでも入るようになってしまった、COJ最強のドローカード。
"3点止め"なんて悠長なことができる環境ではないのが原因。
殴れる盤面は殴っておかないと、すぐにひっくり返る。
33位:ブレイブドラゴン
1.1EXのキングオブフィニッシャーは徹底的に新カードにメタられて順位を落とした。
ウンディーネ以外の進化メタが全てクリーンヒット。アザゼルに枠を譲った形か。
【昆虫】、メフィスト、モロクと射程外のユニットが増えてるのも問題。
種族:亜龍を活かすか、ブレイブシールド2連撃を意地で決めるかすればまだ現役。
一方、蛮王ベリアルは下位での需要か順位を上げている。ガチャらなくても出てくるのはエラい。
62位:意気投合(2pt→0pt)
無色の"ラッキーカード"。勝利の方程式「2+2+2+4」の根幹を為していた。
【昆虫】などトップメタデッキのアドバンテージ獲得能力が高すぎるので相手の手札が多くなりやすいこと、
大いなる世界の"手札を使わせない"特性と完璧に噛み合ったこと、
投合対策で置いたトリガーをアザゼルで斬れることなど、とにかく1.2がもたらした新要素にピタリとはまった。
0ptになったことで使用者が減るかどうかすら不明という、"たった2日間の全盛期"以来の輝きである。
138位:ヘルハウンド(4pt→1pt)
()内は冗談ではない。赤の"ラッキーカード"にして、【昆虫】勝利の方程式「2+2+2+4」のリリーフエース。
主な仕事はコスト軽減と魔法石という悲惨な運命なのだが、うっかり場に出して一番強いのは赤の4pt帯ではコイツだったらしい。
なんだかんだ言ってCIPで1アドのユニット。アザゼルと合わせてトリガーゾーンを3枚持っていく。大いなる世界を叩き割れば殊勲賞。
1ptになった第二シーズンではもはや影も形もないだろう。次の更新で点数がいくつになるかに注目。
現在の赤4pt圏には、1枚挿しで機能するような"後継者ユニット"は見当たらない。
194位:雪忍の六花(4pt→2pt)
青の"ラッキーカード"だが、青はそもそも(前環境がアレなせいで)全体的にDOBが高く、
また六花は3枚積みのほうが効率がいいため、DOBはBを飛び越えてAであることも多かった。
青においてCIP1アドが超貴重なのは六花が登場した1.1EX2から変わっていない。
ヴァイパーは最序盤にアドを取れず、ロキは初手基準にならない。
各種忍者の追加もあるので、4ptに戻ることはないだろう。
主力が1pt帯に固まっているのでBデッキは第二シーズンでも作りやすいが、
A以上を目指すための"後継者"候補はそれなりにいる。ファントム・神託の天草などは注目株。
僕が疲れたしちょうど3000文字ぐらいなので今回はここまで。
第二シーズンの2週間、「アメノタヂカラオワンチャンある」などと各地で騒がれてますが、果たしてどうなることやら。